08.12.27-29 厳冬弥陀ヶ原クロスカントリー
当初予定では2泊3日で雄山往復のつもりだった。ところがスタートも遅れ、想像を超えたラッセルにもはまる。
自分の計画の甘さと体力不足を痛感させられる。
久しぶりの厳冬露営と立山の雰囲気を味わえたのが良かった。

27日青線、28日赤線ひたすらのラッセル、29日緑線と下山


ケーブルカーの脇を利用させていただく


トンネルにツララあり


28日はとにかくひたすらのラッセル


夜明け前の弥陀ヶ原に出た


登ってきた弥陀ヶ原を振り返る


大日岳を横目に見ながら下山


トレース伝いにベルトコンベア滑降


テントを撤収して更に下る


高原バス道路のクロスカントリーを楽しむ


  厳冬弥陀ヶ原クロスカントリー
(日付)2008年12月27日(土)〜29日(月)
(山域)立山周辺
(メンバー)篠崎
(天気)27日:曇り、28日:ガス、雪、29日:晴れ
(タイム)27日:立山駅スタート14:00−美女平駅16:45−美女平テント設営17:20
     28日:出発6:15−滝見台11:45−上ノ小平テント設営17:15
     29日:出発5:15−弥陀ヶ原中間点7:40−上ノ小平テント撤収8:30−美女平11:45−立山駅戻り13:1

(記録)
 27日:正月連休の初日だ。どうせなら早起きして山に行きたいが、年末の激務からの休養も必要だ。ゆっくり寝坊し
て昼頃自宅を出る。今日は材木坂を越えれればそれでOKとしよう。
 砂防博物館の駐車場の隅に停車させていただいて、雪に埋まったケーブルカー軌道の側道を登りだす。予備も入れ
て4日分の食料と燃料と露営具、更にスキーまで背負うとグッと重たい。スキーを使えるほどの雪は無く、急な側道をつ
ぼ足で我慢の登りだ。トンネルは暗くておまけにツララが垂れている。ヘルメットを被りヘッドランプをつけて慎重に登っ
た。
 長い登りを経て美女平到着。高原バス道路を少し歩いたところで暗くなってきたのでテントを設営する。

 28日:小雪は断続的に降り続いていたが、寒さはそれ程でなく助かる。明るくなってきた所でスタート。今日は一日我
慢のラッセル大会だ。体力作りと割り切っているが、ひたすらの単独ラッセルは気分的にも楽でない。今回は軽量化を
考えてなかったので、肩や背中も辛い。所々膝までのラッセルで全くペースは上がらなかった。
 雪は一日中断続的に降り続くので、帰りラッセルも心配になってきた。何処にでも露営できるし危険な箇所も無いの
で、根性出して夜間も歩き続けようかと迷ったが、さすがにそこまでの根性は出ない。やはり暗くなってきた所でテントを
張った。弥陀ヶ原にすら辿りつかず、自分の歩く遅さに呆然とする。
 この日の夜は身体が濡れたので、不快なモノとなった。

 29日:朝は冷え込んだ。テントの中も凍りつき、久しぶりの厳冬露営感覚を味わう。予備食料と燃料は持ってきてい
るが、一応今日下山予定と家族には伝えてある。やはり今日中に必ず下山しよう。
 テントは置いたままで、非常装備のみ持ち歩き出す。身体が軽くなると昨日よりもややペースは上がった。森林限界
部をやや超えて弥陀ヶ原の中間部やや小高い丘を最高到達点とした。
 これから先まだ数時間は登高できただろうが、滑降を楽しめる訳でもなくそれほどのモチベーションは上がらなかっ
た。それよりも早朝のさらさら雪の冷え込んだ弥陀ヶ原を早く滑降したい。
 シールを剥がすと、粉雪絨毯のような弥陀ヶ原を音も無くサラーと滑った。傾斜は無いので主に登りトレース上の滑降
だったがそれでも楽しい。膨大な努力を一瞬にして壊す様な感覚だった。
 テントのある所まで戻る。まだ朝の雰囲気だがテントを撤収し下山に入った。恐れていたほどの下りラッセルは無く、
概ね快適なクロスカントリーランで美女平まで降りれた。
 材木坂は再びスキーを外してケーブルカー軌道を使わせていただく。多分それが一番早くて安全だ。今日は快晴で
勿体無い気もするが、冬の立山と言うのはきっとこういうものなのだろう。
 夏ならバスで2時間かからない高原バス道路は冬ラッセルなら3日間かかると分かった。しかも下手に突っ込むと下
山ではまる。当初2泊3日で雄山往復を計画していたが、とんでもなくて今回の実質2日間行動ではその前半分で精一
杯だった。悪天停滞を入れると雄山往復には1週間かかるよと思う。